なにが悪いことかを人に決めてもらって生きるなんて,どうしようもない生き方だ。その,人,が法であっても,行き過ぎた製品であっても,権力であっても。
W3C会員組織のウェブサイトのうち,W3Cの規格に準拠しているサイトは全体の6.5%に過ぎないことがわかった。ブラウザメーカーのサイトの結果は,標準に準拠していたのはオペラ社だけで,マイクロソフト社,AOL社,アップル社はいずれも準拠していないことも確認された。
実際のところ,ウインドウズのIEでちゃんと表示されていればそれでよいということ。ブラウザのレンダリングエンジンの数は一時期より少なくなった気もするけど,すべてのエンジンで表示チェックをするなんて面倒。いちばん使っている人が多いIEで調べてちゃんとしてればよいとして,他のブラウザで表示が変になってもそれは,その他のブラウザにIEと同じになってもらえばいい。たとえ標準と違っても,という感じ。
ここでは別にMSを悪者にする気はないが,ブラウザの仕様が法であるなら,規格は倫理である。「ここで煙草を吸わない方がいいだろう」と思う人の倫理観に,ここで煙草を吸ってもよいという法があったとしたら,人はどちらに従うべきだろう。そのような法に対してどのように接するべきだろう。自分の情報を守ろうとする倫理(たとえばブラウザの履歴を人にみられたくないとかね,自分の楽しみを守ろうとする倫理(たとえば音楽CDを普通に購入して聴くとかね,それらが弾圧されつつある今を,人はどう生きるべき,なのかね。
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